マーケティングハック

マーケティングやビジネスに関する色々について、WEB関連や業界地図、業界分析を増やしていきたいです。

インターネット広告の市場規模・業界地図・企業分析

f:id:msnjnp:20150724191941j:plain

市場拡大が続くインターネット広告の市場規模

電通が毎年発表している「日本の広告費」では2014年のインターネット広告費を1兆519億円と算出しています。
この数字は前年と比べると112%と二桁を超える成長率で、紙などの広告も含めた広告費の成長率が102%程度なのでインターネット広告が広告業界を牽引している状況です。
特にスマートフォンの普及が市場拡大に大きく貢献している状況で、スマホ広告やYouTubeなどの動画コンテンツ上の広告なが拡大要因となっています。

インターネット広告市場の拡大要因

インターネット広告は様々な課金形態がありますが、最大の特徴は広告をクリックした消費者の行動を追えることにあります。
そのためネット上で購入や申し込みが完結するような業態であれば広告費の費用対効果を算出することが可能なため、効果を数値として算出できないテレビや紙媒体よりも広告主から好まれるという側面があります。
また、消費者の可処分時間はテレビや雑誌からスマホにどんどん写っていることもありインターネット広告市場は拡大を続けています。

インターネット広告業界の問題点

業界首位のサイバーエージェントはメディアやコンテンツ事業もあるため例外的に営業利益率は高いですが、その他のインターネット広告専業代理店の営業利益率がとても低いことが挙げられます。(検索連動型広告首位のアイレップで1%程度)
この点に関しては数字で成果が出せてしまう点が仇となってしまっており、費用対効果を最大限に引き上げるために人が手間隙をかけて労働集約型産業化してしまっていることがあります。
一方で広告枠を提供するメディア側の利益率は非常に高く、サイバーエージェントの営業利益率10%をはじめとして収益の差が大きく開いています。

将来予測と業界動向

通販をはじめとしてインターネットを介したサービスの拡大余地はまだまだありますので、それを宣伝するインターネット広告市場もまだまだ拡大するものと予想されます。
しかし、いわゆるアドテクの進化により徐々に広告主自身が簡単に広告を出稿できる仕組みが出始めてくるなど市場の構造が大きく変わる可能性や単価の下落などが懸念されます。
※アドテク=アドテクノロジーの略、データの解析や自動的にユーザーごとに広告を出し分けるなどインターネット広告ではシステム化されている部分の役割が大きくなっています。

上位企業

インターネット広告専業代理店大手としてはサイバーエージェント、オプト、セプテーニ※総合代理店の電通、博報堂などももちろんインターネット広告を取り扱っています。
検索などの運用型広告に特化したインターネット広告専業代理店としては博報堂系のアイレップや電通系のネクステッジ電通
アフィリエイト広告系ではアドウェイズ、ファンコミュニケーションズ、バリューコマース、インタースペース
メディアレップと呼ばれる媒体代理店のサイバー・コミュニケーションズ、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム
モバイル系のD2C、mediba
その他にユナイテッド、GMOアドパートナーズ、フルスピード、アウンコンサルティングなどが比較的企業規模が大きいですが、次々に新しい企業が誕生しています。

また媒体側としてGoogle、Yahoo!、Facebookなども密接に業界に関わっています。