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セイコーウォッチの銀座新店舗|海外インバウンド観光客の取り込みを狙うセイコーホールディングスの外国人集客事例

セイコーウォッチが銀座に新店舗

21日の日経新聞によるとセイコーウォッチは月内に銀座に新店舗を出店するようで、狙いは高級イメージの発信と海外からのインバウンド観光客の取り込みとのことです。
そこで、ここにきてセイコーが銀座に高価格帯専門の新店舗を展開した意味と今後の戦略について考えてみたいと思います。

セイコーのウォッチ事業

セイコーホールディングスの2014年度決算説明会資料によると、同社のウォッチ事業は売上全体の60%弱を占めている主力事業で前年度から実績は増加しており、要因は高価格帯商品の好調と外国人観光客の増加とされています。
つまり、今回の銀座の新店舗出店は前年の好調要因から来たものだと予想されます。

海外観光客狙いは当たるのか?

日本への訪日外国人の数は順調に増え続け2014年には前年を30%も上回る約1350万人に達しています。
また東京都を訪れる観光客も増加し続け、2013年は680万人になっており、2020年の東京オリンピック時点では1500万人を目標として都も外国人観光客の集客に力を入れています。

国別に見るとマレーシアやインドネシアなどアジアの新興国からのインバウンド観光客が増加傾向にあるため富裕層を中心とした高価格帯商品の需要は高まるものと思われます。
加えて、これらのアジアに対する海外展開もセイコーは力を入れているため好調な台湾に続いて他のアジア圏での売上拡大を狙っているとも予想できます。

まとめ

セイコーホールディングスはその他の電子デバイス事業やシステムソリューション事業が決して好調とは言えないため、今後の成長には主力のウォッチ事業の拡大が必要不可欠です。
また価格競争に巻き込まれやすい低価格帯から中・高価格帯にシフトしていることもあり、海外富裕層の獲得の重要度が増しているため今回の銀座出店はセイコーにとって重要な意味があると思われます。

参考資料

セイコーホールディングス2014年度決算説明会資料
年別訪日観光客数推移
東京都への訪日観光客数推移