同じ広告でも受けての印象は違う
当たり前ですが同じ広告を見ても、その商品を買う人と買わない人がいます。さらに同じ人であっても周囲の環境が変われば必要性が変わりもします。
こうした環境要因をコトラーは下記の4つに分類して分析のヒントとしていますのでご紹介します。
要因の種類 | 具体例 |
---|---|
文化的要因 | 文化、サブカル、社会階層 |
社会的要因 | 家族、集団、地位 |
個人的要因 | 年齢、職業、収入、生活環境 |
心理的要因 | モチベーション、学習、信念 |
文化的要因
この要因は最も広範囲に影響を与えており、買い手の文化やサブカルチャー、属している社会階層が購買行動に影響力があります。
ただし、文化や社会階層は流動的なものなので今のトレンドを抑える必要があります。例えば、使い古されていますが食の洋食化などは典型で日本人=和食という文化が崩れています。
社会的要因
買い手の生活に関わる家族やその人の社会的役割、地位が購買行動に影響することを指します。
例えば家族の許可をもらわないと高価格な商品が買えないなどの事情は典型です。また高い地位に着いた人がステータスのある商品をもとめるのも、この要因が大きく影響します。
個人的要因
買い手の年齢、性格、ライフステージ(就職、結婚、出産など)、ライフスタイル、職業の違いが購買行動に影響することを指します。
例えば、同じ年収でも子供が出来れば住宅の購入を考える割合が増えたり、年齢が増すごとに健康食品のニーズが高まったりというのが該当します。
心理的要因
この要因に関してコトラーは、モチベーション、知覚、学習、信念と態度の4つが該当するとしています。
買い手は物を買う時に機能だけでなくデザイン、ブランドへのロイヤルティ、商品の持つストーリーも見て選んでいます。
また、健康食品でよくある「⚪︎⚪︎に効く」という情報を繰り返し露出するのは学習効果の典型です。
結局どの要因が効く?
広さで言うと文化的要因になりますが、ネット通販やスマホの普及で誰にも知られずに情報収集や購入ができるようになってきたので、より個人的要因や心理的要因の影響力が大きくなっています。
ただし、それぞれの要因が複雑に影響しあって購買につながっているため様々な面を考慮しましょう