まとめ
リスティング広告が難しい理由
リスティング広告は数値の項目が複数あることに加えて、最小単位であるキーワードで見てしまうと数百〜数万以上のワードが並んでいて「全てを理解」するのが非常に困難です。中には理解することを諦めて運用代理店に丸投げしている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、今回はポイントを絞ってレポートを見る時の視点について書きます。
基本は大項目から小項目へ
リスティング広告の成果は
- 全体
- 関連する項目をまとめたグループ単位
- 最小単位であるキーワード、広告単位
の3つに分類して確認することができます。
いきなり最小単位を見てしまうとそこしか見えなくなってしまい問題の優先度が分からなくなってしまうため、まずは全体として成果が良いのか悪いのかから把握しましょう。
効率化はもちろん重要ですが、部分的に悪い部分ばかり見ていると効率化は達成出来ても「成果の最大化」は達成出来ません。
そのため、
- まず全体として現状の成果は「良いのか?」「悪いのか?」
- 「良い」「悪い」の要因をグループ単位、最小単位の順で見ていく
- 「良い」要因が判明すれば、それを他のグループに応用して必勝パターンを見つける
- 必勝パターンで成果が最大化したら、それでも成果の劣る「悪い」要因を排除して効率化する。
- 効率化したことで浮いた予算を再投資して成果をさらに増やす。
のように項目の「大から小へ」、優先度の「高から低へ」見ていくことが重要です。
複数の数値が並んでいる場合は最大値と最小値を見る
時系列であったり、グループ単位など項目が細分化された時の数値を見るとそれだけで見る気をなくしてしまう人もいるかと思いますが、最低限見るべきポイントがあります。
それは数値の「最大値」と「最小値」です。もっと詳細な分析方法はたくさんありますが成果を確認するだけなのであれば大抵の場合、これで間に合います。
例えば各項目ごとに最大値になると最小値になる時には下記の様な要因が考えられます。
- 広告の表示回数、クリック数
最大値:メディアなどで取り上げられているなどの外部要因
最小値:広告停止などの人的要因か非需要期
- クリック率
最大値:広告の文章や表現の最適化、非効率な出稿の停止
最小値:需要のないキーワードやターゲットへの出稿、ユーザーニーズとマッチしないコピーの使用
- CV数、CV率
最大値:需要期、サイトの導線変更、表示回数やクリック数の増加による誘導してきたユーザー数の増加
最小値:非需要期、需要のあるキーワードやターゲットへの出稿の停止などの人為的要因
- コスト
最大値:出稿ボリュームの増加、外的要因によるユーザーニーズの増加(メディアに取り上げられる、天候等の環境の変化)、競合企業の出稿状況の変化
最小値:出稿ボリュームの減少、広告停止などの人的要因か非需要期
最大値:需要のないキーワードやターゲットへの出稿が拡大、非需要期
最小値:獲得効率の良いキーワードのニーズが増加、非効率なキーワードやターゲットへの掲載停止
決めつけちゃいけないけど・・・ここだけ見れば大丈夫ポイント
本当は全部見た方が良いのですが、最低限に絞るのであれば成果に直結する「CV」「コスト」「CPA(コスト÷CV)」だけ見ます。やや乱暴な言い方ですが、広告の表示回数やクリック数、クリック率などの各種の項目は、この3項目を最適化するために使うため「CV」「コスト」「CPA」に問題がなければ他は見なくても大きな問題になりません。
「全体」「グループ単位」「最小単位」の3視点×「最大値」と「最小値」×「CV」「コスト」「CPA」の3項目で最低限18の数値だけでも見る様にするだけで、リスティング広告の成果は変わるはずです。